労働基準法が変わる

2011年4月1日より労働基準法の一部改正法が施行されます。

長時間労働を抑制し、労働者の健康確保や仕事と生活の調和を図る
ことを目的に掲げていることでも明確ですが、時間外労働や有給休
暇についての改正項目が主な改正点のポイントとなっておりますた
め、多くの企業では就業規則や業務フローの見直しが急務となって
おります。

企業規模によって、適用が猶予され努力義務とされていますが、
来年4月前後には割増賃金率などが大々的に報道されることが予想
されますので、「我が社は努力義務だから・・・」という説明では
社員の不満が残りかねません。

労働基準法の改正主旨も、猶予が目的ではなく、法改正をきっかけ
に全ての企業、全ての社員が、自社の自分の仕事ついて見直し、改
善することだと考えます。

仮に、猶予されるカテゴリーの企業であっても、自社としての取組
プランを明示し、社員のモチベーションをあげ、環境を整えていく
ことを模索しておくべきでしょう。

そのためにも、主な改正点の内容を理解する必要があります。
以下に、そのポイントを解説致します。
(1については、中小企業*は当分の間猶予されます。)

1.時間外労働の割増賃金率の引き上げ

→ 1ヶ月に60時間を超える時間外労働を行う場合:50%以上
(現行の25%から50%に引き上げ)
(注)時間外労働のみが対象となります。休日労働(35%)
深夜労働(25%)の割増賃金率は変更ありません。

→ 割増賃金の支払に代えた有給の休暇の仕組みが導入
(注)有給の休暇を取得した場合にも、現行の25%の割増賃金の
支払は必要です。

2.限度時間(1ヶ月45時間)を超える時間外労働を行う場合、
25%を超える割増賃金率が努力義務として課せられます。

3.年次有給休暇を時間単位で取得できるようになります。

→ 労使協定を締結すれば、1年に5日分を限度として時間単位で
有給休暇を取得できるようになります。
(注)パートタイム労働者も、労使協定を締結すれば、時間単位の
取得が可能になります。

→ 日単位で取得するか、時間単位で取得するかは、労働者が自由
に選択できます。

*猶予される中小企業の定義
・資本金の額
小売業及びサービス業(5000万円以下)、卸売業(1億円以下)
その他(3億円以下)
・常用従業員数
小売業(50人以下)、サービス業及び卸売業(100人以下)
その他(300人以下)

上記のような改正ポイントを踏まえながら、社内の規程の見直しに
はやめに着手し、社内で自社の取組を浸透させ、業務が円滑に進む
ような環境を整えることが重要になります。


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社会保険労務士 栗原 恵子

略歴: 神奈川県茅ヶ崎市出身 平成19年栗原社会保険労務士事務所開業 平成21年6月社会保険労務士法人あすら設立 代表社員 上場企業で労働組合執行委員を経験、また、中小企業で経理・総務部に勤務する。 長年の経験を生かし、企業の『人』に関する問題にきめ細やかなサービスを心がけている。